いつも昼食後に「薬を頂戴!」とスタッフに元気に声をかけて下さるAさん。Aさんは認知症があります。
いつもご自分で決めた順番じゃないと納得をしないAさんは、食事の前にトイレに行きます。そして食後は薬、そして歯磨きをしてトイレへ。この順番が入れ替わるのを受け入れることはありません(私達でも環境やこだわりが変化すると戸惑いや不安が生じるものです。ましてや認知症の方なら尚更のことですね)
そんなAさんが食事も終わろうとしていた時に「ここにご飯があるばってん、いいとな~。Bさんって書いてござーばってん」と大きな声。それを聞いたスタッフが「あっ、私です。スミマセン」
慌ててBさんに食事を配膳しました。(配膳時に取りあえず置いたのを忘れてしまったようです
。)
お手柄のAさんに対し私は後で甘い物でもお渡ししようと思い「ありがとうございます。後でいい物を差し上げます」と感謝の気持ちで言うとAさんは、大きな声で
「薬頂戴!」
周りにいたスタッフは大笑い。
特養はいつも大変忙しく慌ただしい毎日を送っています。スタッフは走りまわりながら、身体を痛めても皆で助け合いながら日々頑張っています。こんな微笑ましい出来ごとに癒されながら